NEUMAN KEYBOARD

Neuman 開発の軌跡 2017 (その3)

迫るNAMMショー UIの開発

NAMM2018に出展を予定しているYUDOは、結果を出さなければなりません。
そこで、音源はKONTAKTで、ハードウエアとUIをYUDOオリジナル。また音色もサンプルを独自にレコーディングしてオリジナルで制作することにしました。WINDOWSの上ですが、UIと音色で基本動作を見せることにしたということです。
幸いJUCEはクロスプラットフォームであるため、PCへの展開は比較的容易でした。

アコースティック・ピアノの録音

同時に南雲は実験を重ねて音色の方向性にも目標ができました。楽器音の特徴は「ノイズ」にあるという考えのもと、打撃時や、ダンパーのオンオフ時、また離鍵時に豊富にノイズ成分を含んだ音色を作るための録音を行いました。
録音対象はSteinway&Sons D-274新品で2千万円を超える価格のピアノです。
全ての鍵盤において、ハイレゾリューションでしかもベロシティによる変化、ノイズなど別個に録音しました。

いよいよUIのデザインと実装が始まる

南雲のコンセプトからデザインが始まりました。
タッチパネルを活かした数点同時にタッチできるUIです。
4つの音色のモーフィングと、様々なエフェクト、音色の見つけやすさなどを盛り込みました。

ハードウェアの構築

2017年年末に組み上がったNEUMAN2へシステムを組み込みます。
FS鍵盤のコネクターからUSB-MIDIを送るインターフェイスはTeensyで作りました。またダンパーペダルの入力も作りMIDIキーボードとしての基本機能を達成。タッチパネル・ディスプレイは特殊解像度のため、タッチ位置の校正に難儀しましたが、正しい方法が見つかり、使えるようになってきました。
最後に問題となったのは、UIのMIDIと鍵盤のMIDI、両方を混ぜて音源側に送らなければなりません。これにはフリーウエアのMIDI Looperを導入することで解決。また、UIのプログラムチェンジを受けて、鍵盤のMIDIチャンネルを変更するアプリケーションも自作しました。

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